Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

貧すれば鈍す

大阪地震、何人かの友人から「ご家族大丈夫?」とご心配いただきました。

サモアにいても尚、大阪の家族まで気にかけてもらって、本当にありがたい限り。

震源から離れていることもあって、おかげさまで家族は無事です。

高槻に住む友人たちも、私の知る限り、みんな幸運にも停電も断水もなく。

会社の同僚たちも大きな被害はないとか。

不幸中の幸いでした。

 

発生直後から家族などと連絡が取れたせいか、被害を想像できていませんでしたが。

各種報道を見ると、なかなかひどいですね。

特に、小学校のブロック塀の下敷きになった女の子。

こんなことで娘が死んだら…と想像するだけでおかしくなりそうです。

ご遺族のお気持ちを察するに余りあるというか…。

心からご冥福をお祈りします。

 

 

貧すれば鈍す

辞書的には

> 貧しいと、世俗的な苦労が多いので、才気や高潔さが失われてしまう

という意味ですが。

ハーバードの研究によると実際にそうらしいです。

もちろん「貧しいと教育を受けられないから知的レベルが低い」なんて話ではなく。

 

World Development Reportも同様の調査をしているようです。

 

ま、「心に余裕がないと、誤った判断をしがち」ってのは誰しも思い当たりますよね。

それを難しく表現しただけって気もします。笑

 

心がやられてるときは人に優しくできなかったり。

傷ついてるときは人を信じられなかったり。

...うん。ふつうに”あるある”だ。

 

今回の地震でも、スーパーとかコンビニで我先に!って買占めが起きたとか。

うーん...落ち着けって。

気持ちは分かるんだけども。

ちょっと大阪人の悪いとこ出ちゃった感があるぞ。

こういうときこそ、その人の地が出るというか。

むしろ「武士は食わねど高楊枝」的な清貧感?品格?を見せてほしいなぁ。

 

おっさん、反省する

先日、密室ミステリーが起きたと書きました。

ウチの隣(敷地内)に、日本人の留学生が住んでたんですが。

帰国前日の夜、携帯がなくなったんだとか。

「部屋の鍵は全部してあったのですが、誰かに盗られたようです」と。

えぇ~~!?

いくらサモアの家とは言え、我が家も隣家も、鍵してるのに盗るなんて無理な造り。

 というのは、前回書いたとおり。

 

で、実は荷物に紛れ込んでるとか、家のどこかに転がってるのを期待してたんですが。

帰国して荷解きしても出てこないらしく。

家も、新入居者(大家の娘)と一緒にかなり探したのですが出てこず。

ホントに盗られたのか...。

充電残ってたのに、翌朝コールしてもout of reachだったそうなので、その可能性は高かったんですが。

それにしてもミステリー過ぎます。

 詳細な状況や、私の推理(笑)は後日改めて。

 

....と、本人から

「家の敷地内に住んでいる誰かに盗まれたのではないかと思っています」

「私はサモアにいる全員疑っています」

とメールが。

 

おいおい...ファミリーまで疑うのか!?

どれだけお世話になったと思ってんだ...。

家賃を4割近くも安くしてくれただけじゃなく。

冷蔵庫も洗濯機もホットシャワーも新しくしてくれて。

ご飯とかイベントにだって再三呼んでもらったはず。

サモアでも突出するくらい、めっちゃくちゃ人柄のいい人たちなのに。

しかも娘・息子たち全員が海外の大卒以上の、超エリートで大金持ちファミリー。

夜、わざわざ携帯なんか盗りに来るはずがない。

孫たちはまだ携帯ほしいなんて年じゃないし、夜に子供だけで出歩けないしなぁ。

 

って言うか!

オレと娘でどれだけ家の中を探したと思ってんだ!

ソファひっくり返したり、暑っい中、超汗だくだぞ!?

盗んだヤツ/ファミリーがそこまでするかってんだよなぁ...。

 

で、正直、完全に投げました。

「もう知るかよ。オレも疑われてまで探す義理はない」と。

怒るとか呆れる、心が冷めるとかじゃなくて。

なんだろう?「心が乾いた」が一番ピッタリくる表現かな。砂漠感?無味乾燥。

もう何の興味もなくて、まったく心が動かない感じ。

ホントにどうでもよくなって。

 

...が、ここでちょうど時を前後して大阪の地震

各種報道を見ながら、「あ、あの子もまさに今、”貧すれば鈍す”なんだよな」と。

思い直せば、携帯なんて今時はまさしく命綱なわけで。

それが帰国前日に盗られた?ってなったら、そりゃ心の余裕なんてない。

後から聞いた話だと、なんと!バックアップも取ってないって言うし...。

そもそも若いしなー。

途上国経験も英語力もなくて。

他にもPC壊れたり、犬に咬まれたり、余計なビザ代払わされかけたり、けっこう散々な目に遭ってるんだよな...。

隣家にも、住んで4ヶ月半?くらいじゃファミリー感も薄いかも?

 「ファミリーを疑うなんて何事だ!」って反射的に思うオレのほうがサモアに染まりすぎだわ。笑

自分が20台前半の頃なら?って考えたら。

うん、そりゃ無理だ。疑い100%だわ。笑

 

ということで思い直しました。

だって私が投げちゃうと、誰も何もしなくて、結局携帯は出てこない。間違いなく。

大家は超いい人だけど、この件に対して能動的にアクションはしないだろうから。

それはいくら何でもかわいそう。

 

....って頼まれてもないどころか、むしろ容疑者扱いなのに。

 いや、もちろん釈然としないけど。

我ながらお人好しだな。笑

そんなお人好しモードに入ると、どこからか

「えー?そんなのほっといたらえぇやん!84がせんでえぇことやんか!?」

なんて、以前よく言われた声が聞こえる気がしますが。

そもそも隣家を紹介したのも私だからなー。

責任がまったくないって言ったら嘘になるような。汗

 

とりあえず、村の若い奴らに

「日本人が携帯なくした!見つけてきたらWST150(≒7,000円弱)!」

って言い回ってます。

盗ったのが村人なら、どこからか出てくるだろうと。

ロックかかって使えない携帯よりは目先の現金でしょ、きっと。

 

もっといいアイディアあったら教えてください。

 

LOVE南堀江

...今回、ちょっとダーク多めだったな。

ってことで、最後に嬉しかったニュース。

やったー!家から歩いてすぐ!

こういうのって、買わなくても(買えなくても?笑)、見るだけで幸せですよねー。

帰国が楽しみだー!!