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Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

青年海外協力隊(の募集案件)の真実

職場2日目。

特に進展はなく、JICAに提出する最初の報告書を書き始めたりしてます。

 

↓選挙。学生組合的なものがあるらしい。

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あ、学科長(女性)には昨日の帰り際に会えましたが、特にプラン等はなく、何をするか等々、これから一緒に考えようか、という感じ。

私の案件の募集要項には、「ロボット工学の基礎・導入部を指導できる人材を必要としている」なんて書いてありましたが。

「ロボット工学?うーん、私よく知らないんだけど。そういうコースもできたらいいわよねー。ま、それはそれとして、何やってもらおうかしら。ウチの学科だけで働くんでいいのかしら?何が専門?うーん、電気回路かぁ。プログラミングは教えられない?」みたいな。

 

...私は2回目の協力隊だし、募集要項の内容とかけ離れている現状に凹んだりしませんが。

勢い込んで途上国に来た、ボランティアスピリッツに燃える若者には、ちょっと辛いかもしません。

 

ということで、本題。

青年海外協力隊(の募集案件)の真実

なんてタイトルにすると大げさだし、隊員経験者なら(多分)誰でも知っていることですが。

青年海外協力隊の募集案件のほとんどは、「派遣先からの自発的な要請ではない」んです。

一般的なイメージとしては、途上国の自治体や機関、学校などから「JICAさん、~で困ってるんです。助けてもらえませんか?」なんて要請があって、それにJICAが応えて日本でボランティアを募集する、というように思われているかと。

 

が、現実には、JICA側が「こんな事業やってるんですが、ボランティア要りませんか~?」と各省庁・自治体などに声をかけ回って、案件をかき集めてくる、というほうが圧倒的に多いし、真実に近いイメージと思います。

(もちろん、かき集めた案件を精査していますが、国や時代によっては実績(≒派遣人数)優先だったりもするようです)

さらに、そうやって案件をかき集めてから、実際に人を募集→応募→試験→訓練→派遣まで、どんなに早くても1年半はかかってしまいます。

例えば、今回の私の場合、案件が公開された最初の募集で応募→合格してますが、派遣先の要請から実際の派遣まで2年経ってます。

 

だから派遣先に行っても、

 ・ボランティアが来ることを知らない

 ・研修生の受入と勘違い

 ・そもそもJICAって何?

なんてことはザラです。

ま、責任者が変わってたりもしますし。

ひどい場合は初日から、「仕事?好きなことやれば。それよりお前を受け入れることで、日本からいくらもらえるの?」なんて言われる隊員も。

 

※この隊員は、さらに「え?金、もらえねーの?じゃ、帰っていいよ。別にお前自身は要らんし。」とまで言われたそうです。

 

新隊員の多くが夢想するであろう、「おぉ、待ちに待った日本からのボランティアがようやく来てくれた!ありがとう!助かるよ!一緒に頑張ってくれ!」なんてことは、99%ありません。

もしかすると、かなりレアなラッキーケースとして、そんな案件もあるかもしれません。ってレベル。

 

援助慣れした国だと、「JICAさんには辺境の小学校の先生をお願いしたいんだよねー。ウチの国の人間、誰も行きたがらないからさぁ」とか。

実際、そういう国では、辺境の学校は先進国からのボランティアで回っていたりして、都市部の学校より授業レベルが高いなんて皮肉な状況もあったりします。

 

...こういう事実、すごく大切だと思うんですが、誰も教えてくれません。

だから、理想が高く、やる気に燃えていればいるほど、この現実とのギャップにより、早々に心が折れてしまうことがあります。

 

...それってJICAにも責任がありますよね。

せめて国内の事前訓練あたりでちゃんと伝えればいいのに。

 

じゃ、どうする?

でも「求められていないから力になれません・やる気が出ません」というのはちょっとね、と個人的には思います。

まぁ元々ボランティアなので、イヤならやめて帰国すればいいのですが。

青年海外協力隊は、あくまで日本の税金で活動してるわけで。

募集~派遣に至るまでだけで、(少なく見積もっても)一人あたり1,000万くらいはかかってるわけです。

さらに活動1年につき1,000万くらい?

(諸経費いろいろを考えると、そんなに外れてないかな、と考えますがいかがでしょう?)

 

あ、税金を使ってるんだから甘えるな、と言いたい訳ではなく(それも若干あるけど)。

「求められているかどうかに関わらず、自分のできることを見つけて、少しでも何かを積む」のがボランティアなのかな、と。

実際、ほとんどの隊員は、そうやって活動しているんだと思います。

 

「何かを残してやるぞ!」「結果を出すんだ!!」という勢いも大切なんでしょうが、「肩の力を抜いて楽しみながら、できることをする」くらいの隊員のほうが結果的に「いい活動」をしているように感じます。

 

...最後はなんか自分の現状に対する言い訳になってる気もしますが。笑