Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

日本人は英語が話せない?

サモア国立大学に配属された当初、けっこう多くのサモア人から「日本人なのに英語が話せるじゃん!?」なんて言われました。

「今まで会った日本人は、ちょっとしか話せなくて、意思の疎通ができなかった」とか。

まぁ、やたらと人を持ち上げてくれるサモア人なので、話半分としても。

サモア人にとっても「日本人は英語が話せない」という印象なようです。

 

...と言っても、私が話したのなんて

「名前は?」「84motoです」

「いつまでいるの?」「2年間」

「学部は?何教えるの?」「理学部でエレクトロニクス」

「家族はいるの?」「日本にいるけどサモアでは一人で暮らすよ」

とか、そんなもんです。

ほぼ中学レベル。笑

 

私がネイティブのように流暢に話せるかって言ったら、決してそんなことはなく。

むしろ、ケンカしたりバーッと喋るときは、かなり文法メチャクチャです。

しゃべりながら頭の隅で「うわ、間違いまくってるぞ」なんて思うくらい。汗

 

で、そんなこと言うサモア人は、というと。

ストレスなく単語がスラスラ出てきて、パッと聞きは流暢ですが。

実は文法・発音ともにメチャクチャな人が多いです。笑

 

同じアジア人の中国人や韓国人にも「日本人は英語喋れないよねー」とか言われますが。

彼らの英語もよく聞くと、大半は同じくメチャクチャだったりします。笑

 

...あ、もちろん、ネイティブか!?ってくらい、きれいな英語を話す人もいます。

サモア人も中国人も韓国人も。

でもそれは日本人も同じ。

その割合が違うって言えば違いますが、どこの国でも少数です。

 

じゃ、何が違うか。

思うに、「勢い」じゃないかと。

正しい英語かどうかなんて気にせず、ガンガン話すか否か。

実はそれだけ。

英語の文法的な理解とか単語力とか、それほど大差ないんじゃないかと。

 

日本人はどうも内弁慶と言うか。

「相手に迷惑をかけない」という気質が強すぎて、「間違った言葉で話せない」ように感じます。

「自分の言ってることが相手に分からなかったら困らせてしまう」みたいに。

その気質自体に罪はなく、世界中に誇れるレベルで素晴らしいんですが。

でも「とにかく外に出さないと伝わらない」んです。

よく「日本人は自己主張がない/弱い」と言われるのも、この辺りから来ているのかと思います。

 

「出川イングリッシュ」、かなりネタにされ&バカにされてますが。

あれこそ日本人に足りてない「勢い」じゃないのかなぁ、と。

...って、またイッテQの話題で恐縮です。汗

 

初めはメチャクチャでいいんです。

だって外国語なんですから。

流暢に喋れるはずがない。

とにかく伝えようとして頑張ることが第一歩でしょう。

協力隊員は否応なく、そうせざるを得ない環境に放り込まれます。

だからみんな2年間でビックリするほど喋れるようになるんだと思います。

 

言語を習得する上で「伝わりさえすればいい」という考え方は、個人的には好きではありません。

が、ファーストステップとしては、非常に重要だと思います。

喋っているうちに、相手に分からせることができるようになる(=正しい文法・発音に近付く)し、昨日も書いたように「頭の中から英語」の時間が増えるので、上達も早くなるんだろうな、と。

 

日本で困ってる外国人がいた時とか、海外旅行に行った時とか、もっとガンガンいきません?

「日本人は英語を話せない」なんて思われてるの悔しいじゃないですか。

多分たいして実力変わらないのに。笑

 

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