Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

フィジー旅行-2「協力隊員inフィジー」

サマータイム到来!

ということで、サモアでは今夜2時がなくなります。

って、常夏の島でサマータイムって何だよ...って感じですが。笑

以前も書いたように、感覚と1時間ずれた日々を楽しみたいと思います。

 

昨日に続いてフィジー旅行について。

フィジーでも、たくさんの青年海外協力隊が活動していますが。

同期隊員7人中、なんと5人も集まってくれました!

内3人は片道4時間以上もかけて泊まりで!!

ホント、持つべきものは良い同期です。涙

今日はそんな彼らの話や、家や活動先を見て感じた印象を。

 

 

発展の裏側

昨日は散々フィジーの発展っぷりを書きましたが。

経済の発展は、必ずしも良いことばかりではありません。

ほとんどの場合、貧富の差の拡大を伴います。

そして、貧富の差の大きさは、犯罪の増加を意味します。

 

フィジーも例外ではないようで、サモアでは滅多に見ないような立派な家もあれば、これまたサモアでは見ない、バラックのようなボロ家もあります。

立派な家は、金網と鉄条網で囲われ、すべての窓にグリル(鉄格子)が...。

隊員の家も必ずグリル付だとか。

やっぱり治安は良くないようで、実際に同期の一人は、自宅の門を入ろうとしたところを襲われ、バッグをひったくられたそうです。怖

ちなみにサモアでは、グリルが付いている家はほとんどありません。

 

また、工事車両がひっきりなしに通り、いろんな場所に資材が積んであったり。

オセアニアの島々で唯一と言っていいくらい工業も盛んなので、工場も多々見かけます。

それらのせいか、湿度が高いのに埃っぽくて、中国が想起されるほど...。

ゴミが散乱するエリアも時々見かけます。

 

国際協力と言うと、途上国の発展が主たる目的ですが。

サモアとフィジーを比較すると、「望ましい発展」というのは本当に難しいなぁと考えてしまいます。

 

インド人の影響

そんな経済の発展は、インド人によってもたらされたそうです。

そもそもはイギリス人がサトウキビ畑で働かせるために奴隷を連れてきたとか。

 

実際、フィジーの半分弱はインド系の人たちです。

ヒンドゥー教イスラム教の寺院が珍しくないし、スーパーには大量のスパイス!

どこでも安くておいしいカレーが食べられるのはうらやましい。笑

↓大好きなビリヤニ

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↓カレーもおいしかった!!

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↓高級インディアン・スイーツ店も。

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当然、隊員の職場でもインド人は少なくないとか。

公用語は英語ですが、フィジー人はフィジー語、インド人はヒンディー語を主に話します。

なのでフィジー隊員は、事前訓練で英語、赴任後にフィジー語とヒンディー語を一週間ずつ習うそうです。

私はタンザニアスワヒリ語サモアサモア語を2週間習いましたが、2言語を一週間ずつなんて、まったく身に付く気がしません...。

しかも、(元が奴隷階級だから?)インドのヒンディー語とは結構違うらしく。

フィジアン・ヒンディー語のテキストじゃないと使えないとか...。

 

また、フィジー人とインド人は目に見えて仲が悪いわけでもないようですが。

日本人は間に入る形になってしまうので、職場では挨拶ひとつから気を使うそうです。

英語だけで押し通す隊員もいれば、3ヶ国語で挨拶する隊員も。

仕事中はともかく、昼休みなどは完全にフィジー人とインド人が分かれてグループになるそうで、日替わりでお昼を一緒に食べたり。

いずれにしても、どちらにも与しない中立の立場が肝要だとか。

毎日のことなので、気を使うのもなかなか大変そうです。

 

インド in フィジー

中でも、隊員宅に一泊させてもらった「バ」という街は特に小インドです。

市役所で働く同期隊員の同僚は、100%インド系だとか!

街並もオセアニア感はまったくなく、完全に小インド。

リトルニューデリーとか言っても過言じゃない感じ。

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その代わりと言ってはなんですが、お店の数も半端ない!

サモアと違って、乾麺や炭酸飲料などの小食料品店ばっかりなんてことはなく。

電気屋、服屋、車用品店、菓子店などなど、色んな店がギッシリ。

首都から遠いですが、生活に困るなんてことはまったくなさそうです。

↓いかにも!なインド服店。

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フィジーの海

我々日本人にとっては、フィジーと言えばビーチ!というイメージです。

が!

フィジー隊員にとっては、海は日常ではないとか。

サモアは、島がサンゴ礁に囲まれているので、たいていの隊員にとっては、ちょっと行けばシュノーケリングとかできる環境ですが...。

フィジー隊員の多くが活動する、首都スバや国際空港のあるナンディ、第2の街ラウトカのあるビチレブ島には、きれいなビーチがほとんどないそうで、ちょっとその辺でシュノーケリング、なんてわけにはいかないとか。

同期隊員はもう半年以上いるのに「まだ2回しか水着着てない」なんて言ってたり。

「海に行く」というのは、「わざわざリゾート地に行く」という感覚のようです。

 

フィジー隊員の生活

はっきり正直に書いてしまうと...全般的に楽しくなさそうです。汗

実際「なんか楽しくない」と言い切ってしまう隊員も。

もちろん、時期や派遣先、活動内容なども大きく影響するんだと思いますが。

 

「途上国と感じないくらい、すでに発展している」

「しかもガンガン働いているのはインド人」

「かと言って伝統を守っているフィジー人も少ない」

点から、「協力隊=自分なんて必要?」と感じてしまいそうです。

 

「発展して何でも手に入る・便利」

なのは協力隊員にとって、いい面ばかりではないようですが...。

そりゃ贅沢だよ!笑

 

「フィジー人とインド系のバランスを取る必要がある」

「治安がそんなに良くない」

点なども、日常的なことだけに、結構なストレスでしょう。

 

割り切って余暇を楽しもうにも

「期待していたビーチリゾート感が薄い」

というのもあるかもしれません。

 

もちろん、見るからにエンジョイしている隊員もいたので、大きく個人依存する話ではありますが。

協力隊員として活動するには、難しい国のひとつなのかもしれません。

見聞きした私は...サモアで良かったと心から思ってしまいました。笑

 

...ちょっと重めな内容になってしまいました。

次回はいよいよ!明るく楽しいリゾートについて書こうと思います。