とは言っても「学歴フィルタ」は存在する
昨日、「学歴を気にするなんてくだらない」って話を書きましたが。
今日はその続き。
とは言え、学歴フィルタって実際にあるよねって話です。
それはなんでなの?
じゃ、どうしたらいい?
って辺りを考えてみます。
最近はだいぶ減ってきたのかもしれませんが。
それでも現在の日本で就職・転職しようとすると、いまだに学歴って大きかったり。
協力隊には、職を辞して参加する人や新卒も多いので、他人事ではありません。
なんで採用担当は学歴を重要視するの?
昨日「学歴と人間力にはまったく相関がない」と書きました。
心底そう思ってます。
が!
そんな私でも、もし人事で採用担当だったら学歴フィルタ使います、きっと。
なぜか。
それは大きく分けて2つ理由があります。
「いい人」を採用する訳じゃない
一つ目は、会社が欲しい人材とは?ってことです。
会社員としての資質があるのと、人間性が良いことは、同じじゃありません。
企業は「社員として使いやすい」とか、「結果を出しそう」な人材を採りたい。
となると。
学歴が高い人っていうのは「高い目標を定め、それを実現する」能力が高そう。
多分、割と若いうちから、そうしてきた結果として「学歴が高い」訳ですから。
言葉を換えると「社会の仕組みをいち早く理解して、そこに適応してきた」感じ。
それって良い/悪いじゃなくて、会社って組織にも馴染みやすいんですよ。
人間的にはつまらない奴かもしれないけど。
それでも「サラリーマンとして、より大きな利益を産みそう」ってことです。
全員を細かく見てられない
二つ目は...身も蓋もないですが。
応募者全員の詳細なんて、とても見られないってことです。
だから選考の最初のほうは、(学歴に限らず)何らかのフィルタを使う、と。
1人を採用するのに5人の応募、くらいの規模ならフィルタなんて要りません。
が!100人を採用するのに500人の応募だったら?
企業によっては、書類選考の時点では5倍なんかじゃきかないですよね。
そうなると、ある程度は自動的に振り分ける必要があります。
もちろん、それですごく優秀な人材が落ちてしまう可能性はあります。
上にも
> 学歴が高い人っていうのは「高い目標を定め、それを実現する」能力が高そう。
なんて書きましたが。
あくまで「相関がありそう」なだけなんです。
確率論として「学歴が高い→優秀な会社員になりそう」な可能性が高い、と。
確実性はないけど、効率を考えてフィルタリングという手段を選ばざるを得ない。
職種によっては「TOEIC××点以上」とか、そういうフィルタもあるかと。
TOEICは受けたことないけど、英語めちゃできます!なんて人もいるかもしれない。
でも、とりあえず「TOEIC××点以上」でフィルタリングしとく。
なぜなら「確率としては、そっちのほうが英語できる可能性が高い」から。
そのほうが断然効率が良いから。
...ま、厳しいようですが、当たり前の話です。
学歴が低かったらどうしたらいいの?
個人的には...
「学歴フィルタ使うような会社、こっちから願い下げだよ!」
と思います。
そもそも、そんな企業に魅力を感じないですよねー。そんな会社で働きたくない。
って、上で書いてることと矛盾するようですが。笑
ま、それもあるんですが、もうちょっと現実的に考えると...
他で輝く
学歴以外のアピールポイントを磨くのは有効かと。
って、学歴だけで一律に門前払いされちゃう場合はNGですが。
そんな会社に入りたい? ...って、ループしちゃうな。笑
たとえば、海外に強い企業ならTOEICとかIELTSのスコア上げとくとか。
超当たり前のようですが、「その会社が欲しそうな能力を持つ&アピールする」。
でもここを勘違いしてる学生さん、めちゃくちゃ多いです。
たとえば私の勤める会社、楽器メーカーですが。
会社説明会とかで就活生と話すると、
「小さいころからピアノをやってて」
「音楽が好きで、ないと生きていけないくらいで」etc.
もう口を開けば、みーーーんなそんな類のことを言います。
いや、そんな人、掃いて捨てるほどいるから。ホントに。
全っ然アピールになってないですよ...。
ダメですよ、バイク/自動車メーカーで「御社のバイクにずっと乗ってて」とか。
基本、社内はそんな人ばっかりですよ!
そのメーカーの超オタク!TVチャンピオンで優勝するんじゃね?くらいのレベルの人なら言ってもいいかも、くらい。
採用担当としては、何度も何度も嫌になるほど聞いてるはずで。
まったく響かないどころか、心の中では「またかよ...」なんて思うかもしれません。
じゃ、何をアピールするの?って言うと。
その会社が新しく始めた技術とかビジネスとか。
そこにこういう能力で貢献できます!なんてのはいいかもしれません。
少なくとも採用担当の耳触りはいい。
ちゃんとウチのこと調べてるな、って伝わるし。
...いや、もちろん採る側からしたらミエミエなんですが。笑
「会社のニーズを調査して自分を売り込む」ことはできる、と思ってもらえます。
これ、「会社員として優秀になりそう」なポイントのひとつです。
「市場なり顧客のニーズやウォンツを調査して、モノやサービスを売る」
これがビジネスの基本なんで。
就職も同じで、「入りたい企業が欲しい人材を調査して、自分を売り込む」のが重要。
あとは、バイトや留学、ボランティアなんかをするのでも。
「なぜそれを選んだか」「何を得たか/どんな結果を出したか」ってストーリーをちゃんと話せるといいかも。
もちろん、「欲しい人材」に繋がってないと意味がないですが。
たとえば「海が好きで、毎年海の家でバイトしてました」「1年目は何も考えられなかったけど、2年目から××って工夫を提案して、3年目には売り上げが○倍になりました!」とか?
そんな話を商社に持ってたら、それなりにウケそう。
...いや、もちろん、間違いなくミエミエなんですが。笑
学歴を上書きする
どうしても学歴が必要だったり欲しかったりする場合。
上書きするって手もあります。
いや、詐称とか悪いことしようって話じゃなく。笑
「大学院に進学する」のもいいかと。
大学で入るのは難しい学校も、院なら割と簡単に入れたりしますから。
2年で学歴が上書きできて、就職(≒待遇)も良くなるので、全然ありです。
奨学金とか借金しても、十分バランスすると思います。
特に、学歴コンプの人。
一生コンプレックスを抱えるくらいなら上書きしちゃえば?と。
最後に
「学歴と人間力にはまったく相関がない」
これは紛うことなき真実です。
また、「企業はいい人を採用するわけじゃない」のも、多分間違いなく真実。
就活で落とされるからと言って、人としての価値が低いわけではありません。
単純に、今の日本の企業が求める人材じゃないだけ。
もしかすると逆に、むしろ真っ当な人間ってことの証明なのかもしれません。
就活が嫌になったら、協力隊参加。
意外といいかもしれません。
2年間、途上国でボランティアすると、きっと違うものが見えてくるかと。
新卒で参加する人もたくさんいますしねー。
終わったらJICAが就職斡旋してくれますし。
私が経営者、もしくは権力のある採用担当なら。
「協力隊経験者は問答無用で1次選考パス!」です。
いや、ホントに。
「うまくいかないのが当たり前の環境で何とかする」ことを2年も経験するのは本当に貴重です。
...って、相変わらず、なんてオチだ。笑
↓こんな記事も見つけました。割と似たようなこと書いてる。