サモアの海の超不思議珍味「パロロ」を獲った!
昨日と今日は、明け方3時過ぎに起きました。
というのも、タイトルにある「パロロ」なる生物を捕まえに行くため。
イッテQのサモア篇で紹介された?らしいので、ご存知の方もいるかと。
ですが!
TVで観るのと、実際に行って見て獲って食べて、は大違い。
なかなかの経験でした...。
ということで、まとめます。
今回は写真もムービーも、人によっては閲覧注意?なので、ほぼ全部リンクです。
URLを開くときはいずれも十分覚悟してくださいね。
警告しましたよ?笑
パロロ、その不思議な生態
説明するのが難しいので、いきなり結論から書いてしまいますが。
パロロはイソメの一種らしいです。
釣り餌に使う「イトメ」は「日本パロロ」と呼ばれるらしく、見た目そっくりです。
平たく言うと...海にいるミミズみたいなもんです。
で、不思議なのは、その生態。
10月and/or11月の下弦の月(満月から8日後の半月)の夜明け前にだけ海面に浮いてくる、と。
実際にはその前後±1日にも出現するようですが、わずか1~2時間の出来事。
年に一度か二度、ちょっとの時間しか獲ることができない、激レアな生物らしい。
しかも!
「生物」と書きましたが、実は体の一部だけらしいです。
そもそも「パロロ」の定義自体が
環形動物門多毛綱遊在目イソメ科の動物のうち,体の一部に生殖物をたくわえて一斉に生殖群泳をする生殖型個体をいう。 byブリタニカ国際大百科事典
らしく...。
英語版Wikipediaにも、
The terminal parts of their bodies drop off and float over the surface of the water, releasing sperm and eggs.
体の末端が切り離されて海面に浮かび、精子と卵を放つ
とあります。
この千切れた部分を「Epitoke(生殖個体)」と言うらしいです。勉強になりますね。笑
で、サモア人はこれを食べる、と...。
日本人も世界的に見れば、かなりのゲテモノ喰いなので人のことは言えませんが。
見た目的にはホント、糸ミミズみたいなもんですよ?
...ま、頑張ってポジティブに考えると、「白子と卵」だからまずくはないだろう、と。
いざ捕獲へ!
昨日は下弦の月の1日前。
なので本命は今日ですが、場所の下見や、あわよくば大量捕獲!を夢見て。
もちろんサモアの海ならどこにでもいるという訳ではなく。
ウポル島では有名なスポットが3つほどあるらしいです。
今回行ったのは、南部のSaleilua↓
4時頃にはアピアを出発して、車で入れるところを探して。
結局着いたのは5:30くらいだったかな?
が!ビーチに着いても誰もいない!!
途方に暮れましたが、よく見ると、ちょっと離れたところで灯りが動いてる!
ということで近付いてみると、何人かのサモア人がすでに獲り始めています。
もちろん真っ暗ですが、海は意外と温かく。
しかも天候にも恵まれたので、寒くはありませんでした。 最初は。笑
星がめちゃくちゃきれいでした!
最初は全然見えず、「ホントにいるの?」って感じでしたが。
獲ってるサモア人を見ると、ライトを海中に沈めて照らしています。
これか?と思って真似してみると!
なんとチョロチョロ泳ぐ?動く?パロロが見えました!
が、話に聞くほど大量にいる訳ではなく。
この日は全員が1,2回獲って食べて(踊り食い!女子も!!笑)終了。
本命だった今日の漁果は?
昨日、全員が獲って食べたとは言え。
やっぱり「一斉に群泳」なんて景色を見たい!ということで。
昨日の参加者+ゲスト1名の総勢7名で向かいました。
すると!
昨日は着いたとき4人くらい→帰るときも10人くらいだったサモア人が。
今日はすでに10人以上が海に出てる!!
これは!と思って、海に入ると...いるわいるわ、めちゃくちゃ泳いでいます。
以前、サバイイ島で経験した人も「いや、これはすごい!」とのこと。
みんなテンションが上がって、すくいまくり!
Palolo scooping in Samoa(音声なしムービー) ←閲覧注意ですよー。笑
結局、小一時間でバケツの底が見えなくなるくらい獲りました!(画像)
画像中、太い斑のヤツはただの紐です。あしからず。笑
青と茶色がいますが、違いは分からず。
サモア人は「若いと青、年取ると茶色」って言ってましたが...絶対違うと思う。笑
精子と卵?というのが私の想像。味が違うので。
ちなみに青のほうがおいしいです。
↓私たちが帰る頃には20人くらいのサモア人が。
後ろに写ってるのは、我がファミリーのNuusafee島。
出遭ったサモア人曰く「あの島が一番獲れる」とのこと。
えー!?事前に知ってたらファミリーに頼んで島に行ったのに!!orz
...ま、みんなちょっと飽きちゃうくらい獲れたので、別にいいんですがー。笑
料理して食べよう!
サモア人が海で獲ったのをそのまま踊り食いしていたので、我々も食べましたが。
「どうやって食べるの?」と聞くと、まず間違いなく「卵とじ」と答えます。
バターで炒めて卵でとじて、サンドイッチにする、とか。
なので、郷に入っては郷に従えとばかり、我々も卵とじに。
↓これならセーフ?よく見ないこと!ひじきの卵とじですよー。笑
あとは、日本人のオススメで、そのまま酢醤油で!
感想は...
卵とじは、バターと卵でパロロの味がほとんどしませんでした。汗
後味というか飲み込んだ後に、フワッと磯の香りが。 以上!って感じ。
パロロの食べ方としてはもったいない。
酢醤油はおいしい!
やっぱり海鮮の食べ方は日本風に限ります。
...が。
やっぱり海で獲りながらの踊り食いが一番でした。
味も香りも、場の雰囲気も。笑
そんなパロロ、サモアでは大人気で。
ほんのわずかな量でも、かなりの金額で売買されるそうです。
曰く、小皿一杯くらいの量(画像)でWST50(≒2,200円)だとか。
でも...うーん...食べた今だから思いますが。
味と言うよりも、季節がほぼないサモアで数少ない季節モノ、かつ希少性が超高い!から人気&高価なんじゃない?と。汗
私にとっては、そんなお金出してまで食べたいものではけっしてありません!
みんなで海に行って、獲れるかどうか分からない中、獲れて盛り上がって食べる、その一連のイベントが楽しいんであって。
一人でも獲りに行って食べたいか?と聞かれたら、断然NO!です。笑
獲りに行く人へ
やっぱり本命は下弦の月の日! ですが。
下見や前準備も含めて、前日も行っておくほうがいいと思います。
1日しか出ない年もあるらしいし、雨季なので天候がどう転ぶかも分からないので。
獲るのは、ハンガーにガーゼとか網、洗濯ネットなんかを被せたもので十分。
今日とか大量にいすぎて、手づかみでもいけるくらいでした。
水中ライトは必須!です。
ないと漁果は半減以下になると言っても過言じゃないかと。
上から照らすだけでは、すごく見づらいので。
海中から水平もしくは若干上向きに照らすと、すごく見やすくなります。
日出時間の30分前くらいには、サモア人もみんな引き上げる感じでした。
ということで、日の出の2時間前には漁場に到着するように!
岩場はめちゃ滑るので、ビーサンは厳しい!
リーフシューズ必須です。持ってなければスニーカーで。
下半身は濡れてもいい格好で行きましょう。できれば上半身も。
が、水は温かいとは言え、1時間浸かってるとさすがに寒くなるので。
長袖&足首までのラッシュガードがあるといいかも。
ユムシの細~いのみたいな変な生物も一緒に泳いでいるので注意。
食べられるのかもしれないけど...。
動きが速いので、一緒に網で捕まえた後でリリースすればいいかと。
食べるのは、海で踊り食いが一番!
卵とじはイマイチ!それなら酢醤油で。 個人的には三杯酢を試してみたかった。
最後に。
3時起きなんてしたら、そりゃー仕事になりません。
休み取れるなら取っといたほうが。笑