Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

同じ阿呆なら踊らにゃ損損?

先週は、以前ネタにした「とことん会」「ヨットで晩餐」「ウチナー料理会」のリバイバルが。

さらに新隊員が派遣されたので歓迎会もあって。

相変わらずのイベント密度&飲酒量です。汗

↓ムーチー@ウチナー料理会。巻いた葉はなんと!サモアの国花テウイラ!おいしかった!!

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日本ではハロウィンがいつのまにか定着したようで。

若者の大暴れやら痴漢やらがニュースになるのも風物詩化しましたね。笑

そんな訳で、「サモアのハロウィン」を含め、日本人の「祭り観」について書いてみます。

 

ハロウィン

ある隊員が「サモアキリスト教なのにハロウィンに何もないんですねー」と。

たしかにサモアではハロウィンだからと言って、まったく何もなく。

ごくふつうの一日です。

 

そんなことより。

...うーん。

これが平均的な日本人(若者?)の「ハロウィン感」なのか?

 

まず第一に!

ハロウィンはキリスト教のイベントじゃありませんから!!

 

さらに!

日本だってハロウィンで騒ぐようになったのなんて、ここ10年?って感じだよ?と。

って言うか、ハロウィンがイベントになってる国や地域なんて、世界的に見ればごくごくわずか!

特に、子供が扮装するならともかく、大人がコスプレして街に出てお酒飲んで暴れるなんて...。恥

 

そもそもは古代ケルト人のドルイド信仰が基で。

アイルランドとかイギリスの一部で密やかに行われてた祭祀なのに。

昨今のイベント化はアメリカが発端かな?

 アイルランド移民が多いので。

 

なんて言うか、元々の意味なんてどうでも良くて、騒ぐための方便になってますよね。

どこの/何のための祭りかなんて、知らないし気にもしない人が圧倒的多数。

ま、日本人にとっては、クリスマスもバレンタインデーも同様で。

それぞれ、何の日か知ってる人のほうが少ないですよね。

 クリスマスはキリストの誕生日じゃありませんよ?笑 念のため。

過ごし方もキリスト教圏と違って、

 クリスマス → 恋人と甘い夜を過ごす日/家族でチキン食べる日
 バレンタインデー → 女性が意中の男性にチョコ渡す日

なんて。

そんなの日本だけだから気を付けましょうねー。笑

 

前に「日本もクリスマスを祝うの?」って外国人に聞かれ、

「日本でも恋人と過ごしたりチキン食べるよ!」って答えた日本人もいましたが。

そんなクリスマスは日本オリジナルだってことくらいは知っておきましょう。

ましてや「KFC食べる!」なんて、ほとんどの場合ビックリされます。

「せっかくのクリスマスなのにファーストフード!?」と。

 

「ハロウィンはメディア戦略に乗せられてしまった人のイベント」なんて意地悪な声もありますが。

私としては、いいんじゃない?と思います。

そんなこと分かった上で乗ってる人も多いでしょうし。

経済効果ももはや無視できないほど大きいし。

言ってしまえば、日本の輸入イベントなんて大半そうでしょ?と。

クリスマスやバレンタインデーと同じく、日本オリジナルのイベントとして根付けばいいのかと。

 

ただ、協力隊員とか、海外に出る人は「日本ナイズド&換骨奪胎されたもの」って認識は大切かな?

無知・無教養で恥をかくだけでなく、「日本のクリスマスが世界標準だと思ってるのか?」なんて傲岸に思われたら損ですから。

 

YOSAKOIソーラン

先週末はJICAサモアのイベントで、一部の隊員がYOSAKOIソーランを踊りました。

YOSAKOIソーランは協力隊員と親和性が高いようで。

派遣前の国内訓練に持ち込む隊員候補生が一定数いて、そこでハマッたり覚える隊員も多く。

サモアだけではなく、世界中の派遣国で踊られているようです。

 私は北海道での学生時代、カルト化したYOSAKOIソーランの集団に辟易していたので、生理的な嫌悪感しかありません...。

 

...ま、個人的な感覚はさておき。

外国でYOSAKOIソーランを踊ることに是非を言うつもりはありませんが。

YOSAKOIソーランが、さも「日本の伝統」のように認識/紹介されているとしたら。

それはちょっとね、というのが正直な思いです。

 

YOSAKOIソーランって、北海道の大学生がイベントとして立ち上げたもので。

何かを祭る/祀るものではない、という意味で、本来の「祭り」ではありません。

ソーラン節はともかく、よさこい祭り自体も、出自は経済活性のために作られたイベントですし。

 ま、それぞれ半世紀/四半世紀が経ってるから、ある意味「伝統」にはなりつつあるのかも、ですが...。

 

良くも悪くも、日本人は「本質」と切り離して「イベント化」するのが得意なんだろうな、と。

古来から日本にある宗教ですら「戌の日の腹帯」とか、お寺でも神社でもいいみたいだし。

 あ、それ言ったら、初詣も、か。笑

おそらく神仏混淆こそが、世界でも珍しい宗教観を日本に与えたんだと思います。

それは日本の文化なので良い悪いはありません。

が、ハロウィンやクリスマスと同じく「それは特殊なんだ」という自覚は必要かな、と。

 

本当の国際的というのは自分の国を、或いは自分自身を知ることであり
外国語が巧くなることでも外人の真似をすることでもないのである
白洲正子

 

さすがは白洲次郎の奥様。

戦後日本を作った立役者の相方ともなると言うことが違うなぁ。orz

 

あ、今日のタイトルは阿波踊りですが。

こっちはまさしく「伝統」ですね。

そいういう意味で、海外でやるならYOSAKOIソーランなんかより阿波踊りじゃん?なんて。:p

 今日の内容、怒られそう~。汗