世界一の肥満国サモアで考える、太らない方法
昨日のブログ(途上国生活は太る?痩せる?)から、今日はさらにもう一歩。
「肥満率」の定義によるのか、数字は様々ですが、サモアは肥満率世界一だとか。
たしかに、成人したサモア人は、ほぼ全員たっぷりしてます。
...平たく言うと太ってます。
それも日本で言う「デブ」の概念をはるかに超える、横綱サイズ。
なんでそうなるの?
逆説的に、どうすればそうならないの?
というのが今日のお題です。
「遺伝子のせい」って話もあるんですが、それを言うと終わっちゃいます。笑
でもまぁ、この記事↑にも、「サモア人の肥満率の高さは、遺伝子のせいもありますが、環境や食生活、ライフスタイルの変化が大きい」と書いてあるので、その辺りを考察したいと思います。
基礎代謝≒筋肉量
サモア人は男性も女性も非常にパワフルです。
日本人と比較して、筋肉量が少ないなんてことは絶対ないでしょう。
体重もあるし、基礎代謝量が低いことはないように思います。
余談ですが、「中年太りの原因は基礎代謝量の低下」と真しやかに言われます。
が、私は「活動代謝量が減っているのに、食べる量は変わらないor増えるから」という説を支持しています。
実際、20代と40代の基礎代謝量の平均値を比べても、男女共に一日100kcalも変わりません(↓参考)。
100kcalって、餃子2個とか缶ビール1本分ですよ?
もちろん、筋肉量(≒基礎代謝量)を増やすと痩せやすくなるのは事実ですが。
100kcal/日の低下が、加齢による肥満の主原因って言われても、どうもピンときません。
ということで、サモア人の肥満も、基礎代謝量は大きな要因ではないと考えます。
活動代謝量≒運動量
これは...サモア人に超当てはまります。笑
未成年は太っていないのに、成人前後から急に太るのは、まさにこれが原因では?
以前も書いた通り、サモア人は歩くのが極端に嫌いです。
大学の構内を200~300m移動するにも車に乗ったり(ホントに!)。
家から職場、買い物、教会etc.、どこに行くにもタクシーを呼んだり。
バスも、経路内であれば基本どこでも乗り降りできるので、わずか100mの間に3回停まったりします(ちょっと歩けば、まとめて乗り降りできるのに!)。
最近はサモアでも、富裕層や知識層を中心に「健康のためにダイエット」というムーブメントが生まれています。
が、ジムの行き帰りはタクシーとか、サッカーした後に呑んじゃうとか。
私も日本ではボルダリングの後、呑んじゃったりするので、他人のこと言えませんが...。汗
ちなみにサモアの協力隊員に太っている人はいません。
そりゃサモア人と比べれば誰でも痩せて見えるよ...って意味ではなく。笑
「隊員は痩せる」というセオリー通り、ホントに太っていません。
その理由はおそらく運動量です。
サモア隊員は、運動好きな人が多いんですよね。
まず、日本でも超人気がありますが、ジョギングする人が多い。
6人で108km?をリレーするマラソンでは、JICAチームが連勝しているとか。
また、テニスが流行っていて、毎週末のように集まっています。
中には「テニス隊員」と呼ばれるほどハマっている人も。
実は私もジョギングする気満々で赴任したのですが...。
自宅の周りの犬が危険すぎて、全然走れていません。orz
その代わりと言っては何ですが、週に最低一度は10kmくらい歩いています。
って、街の中心部まで徒歩で買い物に行くだけです。笑
が、「歩く」というのは、意外とバカにできません。
走るより、ケガなどのリスクは低いし、続けるのが楽なので距離&時間も稼げて、実はジョギングよりカロリーを消費しやすかったりします。
まとめると...サモア人の肥満は運動不足が一因!
太らない・痩せるのが目的なら、ジョギングよりウォーキングがおすすめ。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)で、体を守ってカロリーを消費しましょう。
摂取カロリー=食生活
わざわざ最後に書きましたが。
古今東西・老若男女、太る・痩せるの最大要因は「食」です。
当たり前ですよね。
身も蓋もありませんが、デブは食ってるんです。
周りにいる「痩せない~」とか言ってる人、なんだかんだ言って食べてますよね?笑
サモア人も食べすぎです。
日本人の2~3倍は平気で食べてる印象。
が、「痩せたいなら食べるな!」だと、それで終わってしまうので。
肥満要因の代表格「油脂」「炭水化物」「糖分」と、見過ごされがちな「塩分」について書いてみます。
油脂
昨日も書きましたが、サモアは油ものが多い!
何でも揚げちゃう・炒めちゃう。
だから自炊するなら、揚げず焼く&炒めず蒸す・茹でる。
どうしても揚げ物なら、油をスプレーしてオーブン焼き、とか。
蒸したり茹でて油分が足りないなら、ドレッシングを(もちろん自家製で)。
揚げたり炒めたりよりは摂取カロリーが低いし、満足度もそれほど下がらないかと。
炭水化物
サモア人は炭水化物摂りすぎー。
と言うか、途上国や、先進国でも貧困層はその傾向が強いですね。
特に小麦粉食品を大量に食べている気がします。
と言うのは、さっと手に入って、手軽に食べられるものが小麦粉食品だから。
で、私が日本で一時期試してみたのが、小麦粉フリー生活。
ちょっと前に流行ったグルテンフリーダイエットが目的ではなく。
小麦粉食品を避けてみたら、摂取カロリーが減るんじゃない?と。
実際、想像してみると、ちょっと小腹が空いてコンビニとか行ったら、パンとかお菓子とか、たいてい小麦粉食品ですよね。
これを「小麦粉なし縛り」にすると、おにぎりとかナッツとかヨーグルトとか、比較的健康的な選択肢になるからです。
私の場合、小麦粉フリーで、枝豆、納豆、豆腐など、豆製品の消費が増えました。
前述のヨーグルトやナッツも含めて、炭水化物からタンパク質にシフト。
ついでに含まれる脂肪分も、かなり健康的に変わります。
しばらく試して、小麦粉を完全にゼロにはしなくなりました。
が、かなり効果があったと感じるのでオススメです。
ちなみに、小麦粉を再開した後も、100%全粒粉にしてました(日本では)。
パンでもパスタでも、100%全粒粉のほうが麦の味がして、おいしく感じます。
市販の全粒粉パンは半分も含まれていないので、自分で作るのが手間ですが、焼きたての魅力を思えば。
ま、日本ならホームベーカリーに材料を突っ込むだけですし。笑
餃子はかなり手間ですが、全粒粉の皮の餃子は、皮が主役級になっておいしいです。
ついでに言うと、お米も玄米。
実家が昔から玄米食だったせいもあって、私にとって白米は、柔らかすぎて味も香りも弱く感じます。
必然的によく噛むので、ダイエットにはぴったりかと。
サモアでもアメリカ産玄米が買えます。ちょっと高いですが(2kgでWST10≒\450)。
糖分
サモア人は甘いものも超好きです。
紅茶でもコーヒーでも、すでに甘いミロにすら!砂糖をガバガバ入れます。
そして、日本でもそうですが、太ってる人って炭酸飲料が好きじゃないですか?
サモア人も、コーラやファンタ的な飲み物を大量に消費します。
シュガーグレイズの揚げパンを齧りながら、甘い飲み物とかありえませんよね...。
「糖は麻薬作用と依存性がある」というのは有名ですが。
まさしくこれです。
私は甘い飲み物が好きではないので、まず滅多に飲まないのですが...。
スタバの甘いヤツとか、コーラとか、超大量の砂糖が入っていることを忘れずに。
が!
甘いものは私も好きです。
やめられません。止まりません。笑
じゃ、何をどうやって食べるか。
甘みをダイレクトに感じられるものがオススメです。
前述の小麦粉フリーとも重なりますが、チョコクッキーやチョコケーキではなく、純粋にチョコレートを食べる、とか。
例えばホットケーキなら、生地に砂糖を入れず、焼いた後にバターシュガーやシナモンシュガーに。
舌に直接砂糖が乗るからか、砂糖の量は断然少ないのに、体が感じる甘みは、むしろ増します。
アイスクリームも、少量で満足感が高いですよねー。大好きです。
砂糖自体も、黒糖や三温糖、甜菜糖のほうが、味があっておいしいです。
ハチミツも少量で満足度が高いし、より健康的ですよね。
あとは...好みの問題もありますが、洋菓子より和菓子。
私が和菓子党だから主張するわけじゃありませんが、洋菓子より断然低カロリー。
基本的に豆が主体なので、炭水化物→タンパク質シフトも望めます。
塩分
ダイエットで塩分ってあまり聞かない気がしますが。
個人的にはすごく重要だと考えています。
↓参考
が、サモアでは当てはまらないかも?
日本では、外食はしょっぱいから好きではないのですが、サモアでは外食も(サモア人の)手料理も、しょっぱく感じることはあまりないです。
...ということで、ここでは塩分について詳しく書きませんが、どうしても痩せない!なんてとき、意外と見落とされがちかと。
食のまとめ
振り返ると、ハンバーガーとポテトとコーラとか、超ヤバいですよね。
炭水化物、油脂、糖分、塩分、4大肥満要素の結晶体です。汗
ラーメン&炒飯とか、ラーメン&餃子も。
食べちゃうけど。:p
...ま、昨日も書いたとおり、体に悪いものはうまいんです!笑
でも、満足度を下げずに健康的に変える方法はあるので。
色々工夫できたら、と。
...以上、非常に長々書きましたが。
サモアにいると、それだけ太る恐怖がある、とご理解いただければ。
なんたって「世界一の肥満国」ですから。汗