Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

ムツゴロウになりたい。

昨日の帰り道、隣の家(ウチの大家)の前でサモア人が何やらエキサイトしてました。

傍らでは7~8歳の女の子が泣き顔です。

 

門から家に伸びる私道に向かって、石をいくつも投げていたので察しはついたのですが、一応「どうしたの?」と声をかけたら。

私の質問に対して食い気味で「あそこの犬がウチの娘を咬んだんだ!」と。

サモア人にしては珍しく(私は初めて見るくらい)めちゃくちゃ怒った様子です。

 

「ここに住んでるのか?」と言うので、「オレは隣。ここは大家のウチだよ。声かけようか?」と答えると、「警察に電話して、あの犬を殺すように言ってやる!」と捨て台詞を残して行ってしまいました。

おそらく外国人(私)と英語で話したので、ちょっと正気に戻ったのでしょう。

女の子の傷(足)を見ましたが、血も出ておらず、咬まれてびっくりしただけ?って感じ。

傷を見せてもらったときには、すでに泣き止んでたし...。

ともあれ、大事に至らずよかった。

 

が、何もしないのにウチの犬が咬んだとは、ちょっと考えにくいです。

というのも、7匹中5匹はすごく臆病で、門が開いていても自分から敷地外に出ることはまずありません。

残り2匹は活動的ではありますが、私や他の隊員が初めて来たときも、攻撃的になることはありませんでした。

...多分、何もしていないのに(怖いから)石でも投げて脅かして、それから逃げようとした、とかじゃないかなぁ。

 

ま、いずれにしても門は閉めておくべきです。

開けたままにすることがあるなら、繋いでおくべき。

夜だけ敷地内で放し飼いでも、十分番犬として役に立つんだし。

大家にはちゃんと話しました。

 

で。

ここで改めて、サモア人でも犬に咬まれたり、犬の放し飼いについて怒ったりするんだな、と気付きました。

犬が放し飼いで、門から出てきて威嚇することが日常的に起こるので、サモア人は咬まれなかったり、気にしないのかと思ってました。

同僚に話を聞いても、大人は滅多に咬まれない(石を投げたりで自衛するから)けど、子供は咬まれたりする、危ない、怖い、と。

 

え?

だったら「犬が敷地外に出ないようにしなさい」って決まり作ればいいじゃん!

少なくとも村単位なら、マタイが決めれば絶対の掟になるんだし。

月イチでマタイ会議してるんでしょ?

 

...と思うのは外国人だからなんでしょうか?

そんなに簡単じゃないのか?

要調査ですね。

 

と言うのも、近所の犬が最近非常に攻撃的で。

その家の前を通るときに前庭にその犬がいると、ほぼ100%飛び出してきます。

ちょっと前までこんなことなかったのに!と思いましたが、よく見ると、似ているけど別の犬でした。

その家にいる、もう一匹は相変わらず穏やか。

近所に犬が多すぎて、とても覚え切れません...。汗

 

新しい犬なのか、どこかから帰ってきたのか知りませんが、とにかく攻撃的です。

しかもその家は、村の入口=一軒目の家なので、住人や訪問者、すべての人が通るんです。

※袋小路の一本道なので、そこを通る以外に出入りできません。

 

どう見ても威嚇(牙むきだし)なので、毎朝夕、危なくてしょうがない。

しょうがなく、石を投げる振りでしのいでいましたが、「あ、コイツ投げないぞ」と分かってきて、距離を詰めてきます。

油断すると、通り過ぎた後も門から出て追いかけてきたりするので、ついに本当に石を投げ始めてしまいました。

...安全第一とは言え、犬好き失格です。orz

 

でもホント、サモアで一番の危険は犬です。

先日も道路を横断しようと軽く走ったら、後ろからサモア語で大声が。

振り返ると、シェパード的な大型犬が私に襲い掛かる直前でした。

たまたま飼い主が見ていたから助かったものの、もし見ていなかったら...。

恐怖以外の何物でもありません。

 

犬に背中を見せて走ると追われます。

ライオンでも何でも、肉食・狩猟系の動物はみんなそうかな?

野生の衝動なのでしょうがないんですが。

だったら飼い主にコントロールする責任を持たせないと。

政府が「犬は敷地外に出さないように!飼い犬が咬んだら飼い主の責任!」って言えば、それだけでサモアの楽園度が相当上がるんですがねぇ。

 

ムツゴロウさんだったらどうするんでしょう?

...あの人は犬くらいなら、どんなのが来ても大丈夫そうだな。笑

 

↓イメージ。この犬は関係ありません。

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