Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

駅伝 in サモア

トンガから帰った翌日(日付変わってすぐから)ウポル島を半周する駅伝、正式名称Samoa Perimeter Relayに参加しました。

なんでそんな苦行を自分に課したのか、自分でも理解に苦しみますが。笑

...ま、なんにせよ走ったんです。えぇ。

 

どんなイベント?

サモアの首都アピアがある島、ウポル島を半周する駅伝です。

距離は主催者発表だと104kmですが...Google Mapだと108km...。

サバイイマラソンでも「自分のGPSだと43km以上走ってる」なんて話もあった通り。

超いい加減ですが、それがサモアです!!笑

とにかく、この距離を3~6km程度の24区間に分け、6人×4回で走ります。

公式ルールでは男女3名ずつで、男性3人と女性3人は連続で走るんだったかな?

 

今回、協力隊員は2チームの参加。

まずは6人チームのSamurai Iapani。 ※Iapaniはサモア語でJapanです。

普段から走ってるランナーばかりを集めた、いわゆる一軍です。

ルールどおり男女3人ずつ。

で、私が入ったのは、8人チームのNinja Iapani。

シリアスランナーもいれば、私のような記念参加組もいる、割とお気楽チーム。

ルールからは外れ、男女4名ずつの8人×3回で走ります。

↓我がチームのゼッケン。

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タイムを競うのは、ルールに則ったチームなんですが。

純粋にタイムが早い順って年もあれば、事前申請の想定タイムに近い順って年も。

毎年ルールが(しかも前日とかに!)変わるので、よく分かりません。

 やっぱりそれがサモアです!!笑

今年は「賞なし」「想定タイムより前後1時間以上外れるとゴールを認めない」と!

...はぁ?

まったく意味が分かりませんが、前日にそうお達しがありました。

でもま、我々としては「気にせず楽しもうぜ!」です。

前日とかに簡単に変わるルールなんて関係ない。

 

やらかした...orz

ゴール時間を合わせるために、各チームのスタート時間が調整されます。

当然、お気楽チームのNinjaが先に集合してスタートですが。

一軍Samuraiとの差、なんと2時間! 6人vs8人なのに...。笑

明け方4時スタートなので、ドミトリーに2:30集合!

これは寝過ごす危険性大!と思って、アラームを2重にかけて寝ました。

 

...言い訳はしません。

思いっっっきり寝過ごしました!!!orz

扉を叩くドンドンドンッって音と「84さん、ヤバいです!行きますよ!!」の声。

えぇっ!?まさか!と思って、文字通り飛び起きました。

超大慌てで着替え、荷物を持って飛び出す、顔面蒼白&手足ガクブルの私。

 前夜の内に準備しておいてよかった...。

間違いなく人生で一番「起きてから家出るまで」が早かった。そりゃもう圧倒的に。

 

って、早起きは得意で。

大事なときに寝坊なんて、ホントに記憶がないくらいなんですが。

ダメだなぁ~~~。サモアに染まった?年取った?

いや、どっちのせいにしてもイカン!

超絶反省してます...。

 

ちなみにアラームをセットした携帯は、なぜかサイレントモードになってて。

みんながすごいLINEとか電話とかしてくれてるのに、まったく鳴ってなかった...。

たしか私、一応「電子機器」の隊員だったはずなんですけどね...。

本当にあり得ないレベルの大失態でした。orz

 

でも、みんなが超優しくフォロー&いじってくれて、もうホントに涙涙涙でした。

サモア隊員最高です!!!

 

いざスタート!

何とかスタート地点には時間に間に合って到着。

メインスポンサー、Fordの車の前で記念撮影して、第一走者を見送りました。

↓絶対逆光!って言ったのに。案の定。

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って、4:10スタートなので、もちろん真っ暗です。

↓スタート直前!

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我々は1チームにつき車2台を用意して。

ランナーの後ろを伴走と、中継地点への先回り。

2台が入れ替わりながら進んでいきます。

...そう、この駅伝、車の伴走は必須です。

暗いうちは犬が怖いですし、明るくなると今度は暑さが危険なレベルなので。

↓反射ベストは絶対着用すること!!

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私は第7走者だったので、スタートは明るくなった7:20。

まだ涼しい上、距離も短く、上り下りも小さいので、アップにはぴったりです。

↓1巡目ルート。海沿いで景色も良くて気持ちよかったー!

が、この後の気温や体力配分を考えて、6分11秒/kmの超スローペース。

今思えば遅すぎた。笑

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心臓破りの坂

2巡目は峠越えでした。

実は私の担当したルートは、トータルで一番短い距離。

チーム割と走る順を考えた監督から「長いのと上り坂なら、どっち?」と聞かれ。

「どっちでもいいけど、上り坂のほうが得意」と答えたら、こうなりました。

事前に配られた資料には、この区間は「Heartbreak Hill, Steep climb」と...。

なので、相当怯えてました。

が!

走ってみたら、最初の1kmちょっとだけ上りで、あとはずーっと下り。

個人的には下りのほうが苦手だし、心構えと違いすぎてイマイチな走りに...。

11時前のスタートで、暑くなってきたってのもあり。

またも6分を超え、6分15秒/kmの超スローペースでした。

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南の島でのマラソンにおいて、暑さ対策は非常~に大切です。

第2、第4走者の女性はホントに熱中症の一歩手前!?ってくらいまでなったし。

↓晴れ女も、こういうときはマイナスだな...。

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氷水を頭からかけながら、くらいでちょうどいいかも。

↓峠越え、それはそれで景色が良くて気持ちよかった!けど...暑かったー!!

 

 

迫る影に怯える

3巡目はいよいよアンカー直前!

ようやく首都アピアに戻ってきました。

 

が!

ここで、2時間遅れでスタートしたSamuraiが迫っているという情報が...。

いくらなんでも2時間差には絶対に抜かれたくないので、勝つ算段を検討します。

 

...アンカー勝負になれば、我がNinjaが速いので、私さえ抜かれなければ!と結論。

でも私の区間で争うのは、女子とは言え、体育隊員(当ブログ頻出)のシリアスランナー。

フルマラソンを何度も完走し、サモアでもランニングクラブに参加してるほどです。

仮に追いつかれて競ったら、根性で何km(いや、単位はmか?)ついていけるかなぁ...。

 

なので、伴走車に「Samuraiがリレーしたら教えて!」と頼んでおきます。

他では1kmごとに声をかけてもらってたんですが、追われてるとなると話は別!

勝手知ったる道だし、平坦だし、何より走るの最後だし。

暑くても関係ない!この4.3kmで燃え尽きる!と決め、余力を振り絞りました。

↓3巡目ルート。

が、1km走っても、2km走っても 、まだ「リレーした!」って声がかからない。

これはもしや、その情報が来てないだけで、とっくにリレーしてるのでは!?

なんて、迫る影に勝手に怯えたハイペース!

 

3km手前で「リレーした!」って声が聞こえて、これは流石にもう抜かれないと確信。

思わず勝利のガッツポーズ!

 って、2時間差でスタートな上、6人vs8人なんですけどねー。笑

3巡目、しかも14時過ぎの一番暑い時間にも関わらず、5分8秒/kmで走りました。

やっぱり「競るライバルがいないと燃えない」ってことですよ。笑

 

ゴール!

結局、アンカーもSamuraiに抜かれることなく、10時間56分でゴールしました。

そう聞くとずいぶん長い時間ですが、実際にはあっという間に感じます。

↓最後はSamurai&Ninja、ドライバーさん他で記念撮影!

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今年は全部で8チームだけの参加だったので、かなり寂しい?かと思いきや。

ゴールが近くなると抜いたり抜かれたりがあって、なかなか面白くて。

我々もSamuraiに迫られただけじゃなく、他のチームを抜いたりしました。

お互い、リレーするときに応援しあったり、抜くときに励ましたり。

 

事前に想像&覚悟してたよりは全然辛くなかったし、とにかく楽しかった!!

で、それは偏にメンバーのおかげ!

キリマンジャロに登ったときも心から思いましたが。

一緒に参加するメンバーは本当に大事です。

応援しあって、励ましあって、フォローしあって、笑って&笑って。

走ること自体は割とどうでもよくて、チームで楽しめたのが何よりでした。

 

そして...伴走していただいたドライバー!

夜遅くから昼過ぎまで、本当に超大変だったのは想像に難くなく。

感謝の念で頭が上がりません。

ありがとうございました!!

 

で、終わってみれば、想定時間から1時間ずれたらノーゴールなんてなく。

ふつうにゴールできました。笑

そしてなんと!

Samurai Iapaniが優勝!!(最速タイム。Ford Hyndaiは男性のみ?のチームなので対象外)

 日本人チーム、何連勝目?ってくらい勝ちっぱなし。

しかも賞金WST100(≒4,500円)もゲット!!

...って、全然話が違うやないかーい!!!驚

 だーかーらー、それがサモアですって(3回目)。笑

 

私個人としては...トータルで11.7kmを1時間8分10秒で走りました。

平均すると5分50秒/kmくらい。

...ま、全然速くも何ともないですが。

5ヶ月前に10kmだけなのに関節が痛くなって、74分くらいかけてたことを思えば。

40歳超の文化系オッサンとしては頑張ったほうじゃないでしょうかー。笑

 

糖質を求める

伴走車には、おにぎりやバナナ、スポーツドリンク、塩飴などが積まれていて。

走る合間を狙って、なるべく補給するようにしました。

 

ゴールした後は、主催者からココナツジュースが配られ。

その後、表彰式を兼ねた軽食会。

ホテルの外れでやったので、我々はビールも注文して。

「けっこうお腹いっぱいだねー。打ち上げいらなかったかもねー」なんて。

↓これがあるから頑張れる!?笑

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が!

シャワー浴びて着替えて再集合した、打ち上げの中華料理店。

ふだんの送別会などと同量のご飯が瞬く間に消えていく!!

あれだけ食べておいて、まだ食べるか!って、我ながら驚くくらいの食欲で。

みんなそんな感じだったので、あっという間にすべてのお皿が空になりました!驚

それだけエネルギー使って、体が糖質を求めてたんでしょうね。

 

...家に帰ってから、アイスまで食べたのは明らかに余計でしたがー。笑