実の両親とほとんど暮らしていない、我が大家
何度か書きましたが、ウチの大家は資産家です。
ま、お金持ちだから、人に貸せる家を持っているのでしょうが...。笑
なので、今回の内容はサモアの中でもちょっと特殊かもしれません。
...って、おそらく私はサモア隊員の中でも、だいぶ特殊な環境にいます。
ホームステイ先は大マタイだったし。
勤め先が大学だから、ほぼ英語だけで生活してて、日本語を話せる人もいるくらいだし。
本題。
昨日、大家と話していて
「そういや、もうすぐ誕生日って聞いたよ?」
「もう先週末に終わっちゃったわよ」
「ウソー!ごめん、知らなかった!!遅れちゃったけど誕生日おめでとう」
「いいのよ。実は私、誕生日が2つあるの。エリザベス女王みたいでしょ?」
と。
まず、エリザベス女王。
2つ誕生日があるのをご存知でしょうか?
4月が本当の誕生日で、日本でもニュースになったりしますが。
お祝いイベント(パレードとか)は6月。
ホントに生まれたのは4月ですが、「外でイベントするには寒いよねー」ってことで!
公式誕生日は6月なんだとか。
お堅いイメージがあるイギリスですが、なんとも柔軟なエピソードですね。笑
で、我が大家。
実はツバル生まれなんだとか。
が、両親はサモアの学校に行かせたくて、小学校に入る前に叔母さんに預けた、と。
そのタイミングで住民登録的な処理をしたんだけど、この叔母さんが大家の誕生日を忘れてしまったため、適当に決めて書類に書いちゃったらしい。
後々、自分の登録情報が誤っていることに気付くも、訂正しようとしたら虚偽記載で叔母さんが捕まるんじゃないかと思って、できなかった、と。
ホントかよ?って感じですが、子供らしい、かわいい話。笑
「今は叔母も亡くなったから、訂正できるんだけどね」と笑いつつ。
「でも便利だからそのままにしてるの」と。
大家の家族は、なぜか同じ時期に集中して生まれたらしく、毎年その期間は毎週のように誕生日パーティーがあるから、偽の誕生日のほうがズレていて都合がいいらしい。
...って、いかにも大家族で住むサモアっぽい話です。笑
ちなみに、ご両親はツバルに住んだままだったので、ずーっと会えず。
当時は船便しかなく、超時間がかかるため、クリスマスにも来なかったとか。
大学もNZに行って、そのままNZで結婚したから、実の両親と一緒に住んだのは、わずか3年!(彼女の記憶では)とのこと。
ちょっと日本では考えにくい話ですが。
サモアでは、親戚宅に子供を預けるのは非常~によくある話です。
一族の結びつきが絶対とも言える文化なので、誰が誰の子供とか、全然気にしません。
一番多いのは、通学のためにアピアにいる家族に預ける、かな?
あ、出稼ぎも多いですね。
片親、もしくは両親が出稼ぎ中に、実家や兄弟・姉妹宅に預けていくケース。
ま、子供だけじゃなく、大人も親戚宅を自由に出入りします。
ホームステイ中も、しょっちゅう人が増減するので、どこまでが家族か分かりませんでした。
そして、お金を稼げる人(家族)が一族を養うのが基本。
「自分のお金」という考え方はあまりなく、稼いだお金はファミリーに入れる、と。
「富める者が貧しい者を」という、イスラムのザカート(喜捨)とはまた違って。
一族(血縁)をとても大切にする文化です。
じゃあ血縁外に冷たいかと言うと、まったくそんなことはなく。
「一族」の次は「村」です。
私も、大家を含め、村の人々にものすごく親切にしてもらっています。
あ、もちろん村外でも、サモア人は基本的にみんな優しいですが。
日本の都会生活では経験したことのない結びつき。
タンザニアの奥地に住んでいた時と比べても、圧倒的に温かい関係性。
そんなサモアに来て、少し人間関係について考え方が変わったように感じます。
あ...なんか取っ散らかった話になってしまった。汗
↓一旦ピンクになった時計台、ちゃんと塗りなおされてた! でもうっすらピンク。笑