Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

TOEICで900を超えるには

西日本を中心に、大変なことになってますね...。

家族は幸いにも無事ですが、甚大な被害を被った知人もいて、他人事ではありません。

先日の地震と言い、サモアやトンガのサイクロンと言い、自然には勝てません。

沖縄にまた強い台風が近づいてるようですし、とにかく安全第一!

命より優先すべきものはないので。

皆様、気をつけて。

 

本題。

前回前々回と、学歴について書きましたが。

大学生以上の人が手っ取り早く経歴を飾るとしたら「資格」でしょうか。

英検、TOEICなんかも資格の一種ですよね。

最近は「英語はできて当たり前」な風潮もちょっとありますが。

スコアが高いに越したことはありません。

 

で、ちょっと扇情的なタイトルですが。

TOEICに限らず、結果って勉強の仕方によって大きく変わってくるよな、と。

いくら努力しても伸びないって人は、努力の方向が間違ってるのかもしれません。

...とは言っても、TOEICだけに特化した内容を書く気はなくて。

あくまで英語力の向上のために、何が効果的(と私が感じている)かをまとめてみます。

 

そんなこと書く以上は当たり前ですが、一応ベストスコアは900超えてます。

 ...とは言っても、私がコンスタントに900を超えていたのは7,8年前まで。

 最近は全然受けてなくて、今回の協力隊前に久々に受けたら900割りました。汗

が!

初めてTOEICを受けたとき(就職直後)は、TOEICのことをほぼ何も知らず。

何の対策もないまま受けたら、700にも至らず...。

すでにそれなりに海外経験があって「ちょっと英語は得意」なんて自負していたのに。

「それ、英語が得意って人の点じゃないから」と言われてしまい...。orz

けっこう凹んだのを覚えています。

 

ま、TOEICで点を取るには、英語力以外のテクニックや慣れが重要で。

それを理解して、ちゃんと対策したら、いきなり50点以上あがりました。

英語の勉強はしてないのに。笑

で、テクニックについては、webでも本でも山ほど情報があるので、そちらをどうぞ。

 

今回はTOEICに限らず、そもそもの「英語力を上げる方法」がテーマです。

めちゃ長いので、項目ごとにでもどうぞ。汗

 

文法

言語を学ぶにあたり一番重要なのは、誰が何を言おうと文法です。

「日本人が英語を話せないのは、文法を学ぶせいだ」なんて言うアホもいますが。

「文法"しか"学ばないから話せない」というのが真実で。

ちゃんと読み書き・会話ができるようになる最短ルートは文法をマスターすること。

 

中には「文法なんて勉強してないけど英語できる」って人もいるかもしれませんが。

ネイティブ(マルチリンガル含む)か、実はそんなに英語できてないかのどちらかかと。

日常会話とか、簡単な小説を読むくらいは問題ないかもしれませんが。

単文は分かるけど、修飾節がいくつか含まれる複文になると途端に理解度が落ちたり。

話すときも、時制が一致しなかったり、自動詞/他動詞がめちゃくちゃだったり。

留学経験があったりしてちょっと話せる人のあるあるです。

 

...ま、それでもいいじゃん。通じれば。 というのも一つの真実ですが。

TOEIC900超えレベルを目指すなら、文法は避けて通れません。

 

おすすめの勉強法

これ、よく言われてることですが。

「一冊の本を何度も何度もひたすらやる」です。

その問題集なら、いつでも確実に100%正答できる!ってくらいまで。

いろんな本に手を出すのは、少なくとも文法マスターという観点からはNGかと。

 

じゃ、どの本を使えばいいの?って言うと。 

旺文社「基礎英文法問題精講」

私は大学受験時からずーーーーっと、旺文社の「基礎英文法問題精講」を使ってます。

基礎英文法問題精講 3訂版

もう何十回、何百回やったか分からないくらい。

あまりにもボロボロになったので、途中で一度買い換えたくらい。

 それでもいまだに、やる度に数問は間違える...。汗

最新は3訂版ってことですが、2003年改訂ってことは15年も同じ版!

そんなに長いこと改訂が不要なくらい精講(そんな言葉あるの?)されてるってことですね。

ま、私が書くまでもない、有名な大ベストセラーです。

一冊買って、まったく損はありません。

私は、次に紹介する本に出会うまで、本当にこれしかやってませんでした。

 

↓医学部受験サイトでも超推されてます。

 

Cambridge「English Grammar in Use」

もうひとつはCambridgeの「English Grammar in Use」。

English Grammar in Use with Answers: A Self-Study Reference and Practice Book for Intermediate Students of English

これまた世界的に超有名な大ベストセラーで。

私がどうこう書く必要ありませんね。

「Could you~?」と「Would you~?」の違い、

「I've done」と「I've been doing」の違い、

「a(an) / the / 無冠詞」の使い分けなど、

学校では習えない、ネイティブならではの感覚が分かりやすく学べます。

超おすすめ。

 

文法に関しては、この2冊が「必要十分」です。

この2冊は絶対持っていたほうがいいし。

逆に、他の本は一冊もいらない。

この2冊の内容を完璧に把握したら、それ以上はないんじゃない?って感じ。

実際、私はこの2冊以外使ってません(もちろん中学~大学の授業の教科書は除く)、今も。

 

語彙

知らない文法だと意味を理解できないのと同様に。

知らない単語・熟語だと意味が分からないだけでなく、耳にも聞こえません。

いや、もちろん音としては聞こえるんですが。

前後の単語との境が分からなかったり、意味を持って聞こえてきません。

 

文章だと前後の文脈から類推できますが。

「put off」「put up with」など、知らないと類推すら厳しい表現も多々ありますよね。

 

おすすめの勉強法

当たり前ですが、英語を「読む」量を増やすことです。

具体的には、ググるときは英語で検索する。

たいてい日本語で調べるより情報量が格段に多いので、そういう意味でも便利。

これホントにおすすめです。

 

あと、スマホでニュース見るならBBC Newsとか。

英語のベストセラーを原語で読むのもいいです。

ハリー・ポッターとか、そんなに難しくなくていいかも。

家庭教師してるときの生徒(高3)も、「難しい」って文句言いつつ読んでました。

やっぱり面白いと思えると続くみたいです。

 ま、札幌で一番賢い高校に通う才女だったからかもしれませんが...。

 

調べない!

「読む」と言っても、最初は分からない単語が多すぎて嫌になりますよね。笑

最近は辞書を引かなくても、ポイントするだけで訳を表示できたりしますが。

それでも面倒くさい。

なので、自分のレベルに合わせたものを読むことも大切かも。

数文に一度、分からない単語が出てくる、くらいが理想的。

 

あとは、趣味のこととか、とにかく興味があって知りたいことを選ぶといいかと。

頑張る原動力になるので。

私はドラム雑誌とかギター雑誌をよく読んでました。

 

初めは「10単語調べたら終わり」とか「1ページ読んだら終わり」、「1時間読んだら終わり」なんて区切ると嫌になりにくいと思います。

BBC Newsもハリー・ポッターも、毎日読んでると分かるようになってきます。

同じ単語や表現が何度も繰り返し出てくるから。

語彙は、「違う文章の中で」「何度も反復して」覚えるのが効果的。

単語帳や熟語本だと、ひたすらやっても覚えないのはそういう理由です。

 

...って、私、語彙力低いんで、全然偉そうなこと言えないんですが。笑

 

読解

上に挙げた文法と語彙をやると、読解力も上がると思いますが。

ちょっと入り組んだ構文になると意味が分からないってことはあるかと。

そういう文自体、あんまり見なかったりするので経験値が上がりにくい。

 

おすすめの勉強法

長文読解の受験用参考書みたいに、わざと入り組んだ文が載ってる参考書。

かつ、英語と対訳が分かりやすいものがいいかと。

特に対訳が重要で。

何がどこにかかってる/修飾してる、とかが明示された日本語じゃないとあまり勉強になりません。

 

私は得意だったので、これと言った参考書も勉強法もないのですが...。

受験時代は、that節や関係詞(what,when,whereなど)の節を[ ]でくくる、副詞を( )でくくる、接続詞に△(右向き・左向き)を付けて順接・逆接を明らかにするなどのマーク付けをやってました。

いまだに、超入り組んでて分かりにくいときはマーク付けすることも。

マーク付けに慣れると、実際にマークを付けなくても、文型(I~V)や、何が何をどう修飾してるか、などの把握が早くなると思います。

 

リスニング

「聴く」のは、順番的にはここに来ます。

ネイティブだったら最初なんですが。

外国語を学ぶ立場だと、文法と語彙が分かって読解できて、初めて「聴いて分かる」。

 

おすすめの勉強法

リスニングの勉強は2段階です。

まず、全体をザーッと聴いて、大意を把握すること。

細かいところはどうでもいいんです。

ざっくり何について話してて、結果/結論は何かを把握する。

初めのうちは、最初から最後までを通して、何度も反復して聴いてOK。

 

次に、一言一句、何を言っているかを聴き取る。

プレイヤーの巻き戻しを3秒とかに設定して、何度も何度も細かく巻き戻しながら。

言っている内容を文字に起こしていきます。

これ、アホらしいと思うかもしれませんが、絶大な効果がありました。私には。

 

参考書

TOEICのリスニング教材が最適かと。

短いアナウンスから会話や長いアナウンスもあって、しかも色んな英語が聴けるので。

かつ、話している英語のテキストと対訳があることが重要です。

まず全体を聴いて問題を解いてみる。

 初めのうちは一度じゃ無理なので、何度も聴いてから解くのもアリ。

次に、細かく何度も聴いて文字起こし。

で、ここで初めて解答を見て自分の答えと耳をチェックする、と。

 

私は桐原書店の「TOEIC TEST LISTENINGパーフェクト攻略」を使ってました。

が、TOEICが変わってからも改訂していないので、今はおすすめできないかなぁ。

 

あと、有名人の公式な場でのスピーチはたいてい分かりやすいのでおすすめです。

Steve Jobsのこれ↓とか有名ですね。

TEDもおすすめ!興味のあることを選べるし。

一言一句の聞き取りには、話している英語のテキストがあることが最重要で。

その点で、映画はおすすめできません。

英語字幕って、けっこう音声と文字が一致しないんですよね。

だから聞き取りの練習にはならないんです。

 ま、聴くより読むほうが時間かかるので当たり前なんですが。

 

英作文&スピーキング

TOEICに関係ないので最後にしましたが。

独学に一番向かないですよねー。

いくら書いたり話したりしても「正してくれる人」がいないと意味がありません。

たとえばSNSを英語で書いても、誰も間違いを指摘してくれませんよね。

だから間違いを正すチャンスがない=伸びない。

 

会話も同じで。

誰と英語で話しても「いや、その表現おかしいよ」とか「発音が違う」なんて、誰も注意してくれません。

外国人の友達と日本語で話してて、おかしくても注意しないのと一緒で。

 

「I've ever been to China.」なんて言い/書きがちですが。

何がおかしいか分かりますか?

非ネイティブの大半はおかしいと思わないし、ネイティブは違和感あるけど通じるから訂正はしない。

 

...ということで、英作文やスピーキングを伸ばすには「優秀な先生」が必須です。

特に、自分の身に付けたい英語のネイティブの先生。

フィリピン英語の先生からイギリス英語は学べませんよね。

 

その点、協力隊の訓練所は超!貴重な環境でした。

休み時間に生徒同士が話している英語にまで「その表現はおかしい」とか言ってきて。

正直、「休み時間くらいいいじゃん...」とげんなりしたりしましたが。

今思えば、そんな風に細かくチェックしてくれる先生なんて滅多に出会えません。

 

英作文やスピーキングでネイティブに近づくには、ネイティブの友達や先生を見つけて

「とにかく少しでもおかしかったら訂正して!」

ってお願いするしかないかもしれません。

 

全体を通して

英語コンプの人、多いですよねー。

だから人前で英語を使いたくない、みたいな。

でも使わないと上達しません(断言)。

何事もそうですが、誰でも初めはできないので。

「恥はかきすて」と割り切るといいと思います。

周りの目や耳を気にせず、ノリと勢いでガンガン使いましょう。

そうすると、むしろ「あの人、英語できる」と勘違いしてくれます。笑

 

音読する

実は超重要なのが「声に出す」ことらしいです。

語学は自分で発声すると飛躍的に学習効率が上がるんだとか。

上に書いた勉強法、音読とともにどうぞ。

 図書館とかカフェで勉強できないですが。笑

思えば私も、英語の添削や読解を頼まれたときなど、必ず音読しながら、です。

 

英語に"浸かる"

以前も書いた気がしますが...

語学は「毎日少しずつやる」より「集中して浸かる」ほうが伸びます。

毎日1時間ずつ1年(1時間×365日)勉強するのと、1ヶ月(12時間×30日)留学する。

英語に触れる時間はほぼ同じですが、明らかに後者のほうが伸びそうですよね。

 

なので、本気で英語力を伸ばそうと思ったら、英語に浸かりましょう。

一日の半分以上は、英語で読んで/聴いて/考えるのが最低ライン。

できればもっと。

前にフィジーの留学生をちょっとディスりましたが。笑

たとえ留学しても、日本人と一緒にいて日本語ばかり話してたら絶対に伸びません。

協力隊員でも同じ。

2年住んで活動しようが、そこの言語に浸かってなかったら伸びないんです。

 

とりあえず「次のTOEICまで!」とかでいいので。

本気で英語に浸かって勉強したら、スコアは格段に上がるはずです。

 

 

...私も偉そうなこと言ってないで、帰国したら900点リベンジしないと。笑