Notes in Apia

常夏の島サモアで暮らす、青年海外協力隊員の覚え書き

ワンダフル・サモア(ダークテイスト)

今日は珍しく朝から快晴!

今しかない!と思い、洗濯と掃除に明け暮れました。

もちろん汗ダクで...。

雲行きが怪しくなる瞬間もありましたが、なんと夜まで一滴も降らず!

が、空気は湿っているので、残念ながらカラッとは乾かず...。涙

でも帰国前にこんな時間が持てるのも、おそらく最後のチャンスなので。

掃除が進んだことを素直に喜んでいます。

 

...え?大学?

もちろんサボりました!笑

いや、今日は天気が崩れない予感しかなかったので...。

大学はまだ授業が始まっていないので、会議がないとみんな全然来ません。

本当は授業がなくても年休を取得しないと休めないはずなんですが...。

昨日は理学部の会議でしたが、それでも集まったのは25人くらい。

教員は約40人いるはずなんですけどねー。

 

そんな学部会議は、年始に開かれた学長会議の内容の伝達でした。

曰く「成績出すのが遅いって政府に怒られちゃった。どうしよ?」と。

で、それに対して出ていた解決案が...

A.授業を13→12週にしよう!テスト前の休みもなし&テストも2→1週間!
B.学期を始めるのを2週間前倒し!テスト前の休みも...(以下同文)

えーと。

学長会議って、学長以下、学部長とか、大学の偉い人の集まりです。もちろん。

それで出た意見がこれらって、なかなかすごくないですか?

「84、何かコメントして?」って言われても...正直にツッコんでいいの?汗

 

まずAですが。

大学の単位って基本的に「1単位あたり15時間の授業と30時間の自己学習」のはず。

いや、もちろん日本でだって完璧には守れてないですが。

ただでさえ授業を休講にしまくるサモアにおいて、これ以上授業減らすの?

実質的に自分たちの仕事を2週間分減らしたいだけってのが見え見えすぎだよー。呆

 

で、B。

自分たちがサボろうとする姿勢を前面に出してない。かつ、授業量も減らさない。

それはすばらしい。

でーすーが。

今学期から開講を前倒しする気で言ってるのが怖い...。

どうやって生徒に周知するの?

帰国してる留学生とかいますけど??

つーか、2週間早めるって、この金曜に履修登録の締切ってこと?

生徒まだ誰も来てませんけどー?

しかも今期の履修資料もできてないし、時間割も今日やっと草案が出たとこじゃん!

絶っっっっっ対不可能なこと言うなよ~。涙

 

でも冗談とかじゃなく、本気で言ってて。

それでも大学が(言ってしまえば、国全体も同じノリで)一応なり動いてるのがすごい。

ホント、サモアのwonder。

 途上国にいると、日本が真面目過ぎる気がしてきてバカバカしくなる時も。笑

 

 

ダークついでにサモア人の悪いところをもうひとつ。

サモアって「言い訳文化」なんです。

日本って、言い訳したら絶対ダメじゃないですか。

特に大人なのに最初に謝れないヤツって相手にされません。

まずは謝って、相手から「どういう事情?」って聞かれて初めて釈明していい。

これ、日本社会のスタンダードですよね。

が、サモアは謝りません。

とにかく言い訳をするだけ。それも子どもの言い訳レベル以下で。

 ま、サモアに限らず、そういう国、けっこう多いですがー。

 

例えば、何度か書いてる、大学の実習レストラン

知人が食事していると、突然後ろからワインをガバッとかけられたそうです。

もちろんわざとではなく。

他のテーブルにグラスワインをサーブしようとしていて、つまづいたか何かで。

日本だったら、即座に平謝り&ワインで濡れたことに対して何らかの対処をします。

が!

「椅子の脚がこっちに出ていたからつまづいた。私は悪くない」

「グラスが畳まれたナプキンの上にあって不安定だった。トレイに置いた人が悪い」

などと言うばかりで、謝ることはもちろん、タオルを持ってくるなどの対処もなし。

いやいや、マジで何言って/やってんだよ!

百歩譲って謝らなくてもいいから、さっさと拭くもの持ってきたりしろよ!!怒

ホント、これまたサモアのwonder。

 

...あ、実習生だから、と思いますか?

いや、割とサモアってそういう国なんです。残念ながら。

この超狭い村社会では、よほどのことがない限り「許さない」という選択肢はなく。

常に「許される」ことが前提だから、何でもいいから弁解する文化なのかも。

むしろ、「それならしょうがないな」って言わせる何かを提供するのが礼儀と言うか。

そう考えると、みんな優しくて何でも許し合う、美しい文化と言えるのかも?

だからこそ我々外国人が広い懐で許容されている事実もあり...。

 って、全然真似したくないけどな!!

 

学生たちも同様で。

学期末になると、毎回大量の学生がオフィスに成績交渉しに来ます。

 私は授業を持っていないので、同室の教員(数学・統計学)とのやりとりを聞いてるだけですが。

「分かってるけど、単純な計算間違いしただけだから点をくれ」

「分かってなかったらレポートだって書けてなかったはずだけど、オレは出した」

「この途中式までは合ってるから途中点を足してくれ」

「課題を出してないのは家族が病気だったからなんだ」etc.etc.

そんなの交渉材料になってない!もうちょっとマシなこと言えよ!

「あなただけ違う基準で加点したら不公平でしょ?」って教員が言ったら

「じゃ、それで全員に付け直したらいいだけじゃん」だって。

本気で言ってるのが怖い...。

この罪深い無邪気さを大人になっても失わないのがサモアのwonder。

 

ちょっと話ずれますが...もしかして日本の学生も同じ?汗

正直に言えば、私も学生時代、単位落としたことあります。そりゃもちろん。

でもそれって、授業に出ないし勉強しなかったからで。全部自分の責任。

それくらいは分かってました。

さらに言ってしまうと。

大学の単位なんて、ふつうに勉強してれば取れて当たり前でしょ?と。

超~厳しい教員はいたけど、ちゃんと勉強しても分からない講義なんてない。

それなのに教員に成績交渉しに行くのって

「サボったけど単位ちょうだい」か

「頑張ってもバカだから理解できません。何とかして」

って言ってるだけでしょ?アホか! と当時から思ってました。

なので私は一度も成績交渉しに行ったことありません。

 そもそも取らないと本当にマズい単位は落としたことありません。ニヤリ

 ホント、やりさえすれば結果が簡単に出る学生時代は楽でした...。今思えば、ですが。

 

ま、成績交渉だけじゃなくて。

例えばプリントとか取りに来て、目当ての教員がいない時の私との会話。

「Ms.××は?」「もう帰ったよ」

「プリント取りに来たんですが」「明日またおいで」

「いや今日もらわないと...」「そもそもなんで君だけ持ってないの?」

「授業を欠席したんです」「じゃ、自分のせいじゃん」

「そうなんですけど勉強したいんで」「でもホントに帰っちゃったしねぇ」

「プリントどこにあるか知りません?」「もちろん知らないよ」

「僕、探していいですか?」「オレは許可できないよ」

「いやでもホント困るんで」「教員の机を勝手に触っていいなんて言えないでしょ?」

「でも家族が病気*だったんでしょうがないじゃないですか!」

 *「家族が病気」はサモアの言い訳の頻出パターン。めちゃくちゃよく聞く。病人だらけ。笑

(知るかよ...) あのね、オレだってMs.××の机を勝手に触れないし、ましてや生徒の君に触っていいなんて許可できるはずないよね?何言っても無駄だよ。Ms.××には伝えておくから明日またおいで」

そしたらもうね、愕然!!!って顔。

「マジかよ!?」って書いてあった、顔に。笑

 

えー?サモア人だったら許可するの??と思って、翌日Ms.××に聞いてみたら。

「私は許さないけど、許す人もフツーにいるわね」だって!

そっちのほうが「マジかよ!?」だよ!!驚

まさしくサモアのwonder。

 

でもたしかに、オレのペンとかUSBケーブルとか勝手に使われてるもんなぁ。笑

オフィス内の持ち物の位置がちょいちょい変わるし、スプーンが消えてたりする。

でもまぁちゃんと戻してくれるなら許す。うん。

戻してくれるなら、な!

 

 

 

...でもそんなサモアが大好きなので、離れるのが辛くてしょうがないんですが。涙

↓我が校の正門 w/虹

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↓ユル~い教員呑み会in構内も大好きだった!!!

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