断酒してみた。その効果は?
日常的にお酒を飲むようになってから約20年、初めて断酒してみました。
その効果たるや、いかに!?
ということで書いてみます。
はじめに
前回の協力隊でタンザニアに行った頃から、「less but better」に目覚めました。
「物がないし不便なのに、日本人より幸せそう」と感じたことが、おそらく発端で。
そもそもはディーター・ラムスが提唱した、工業デザインの話ですが。
「より少なく、でも、より良く。つまり、本質的な部分に集中する」というコンセプトは、ちょっと前に流行ったミニマリストやシンプル・ライフに通じるものがあります。
「何が足りないんだろう?」から「何が余計なんだろう?」への、考え方の転換。
それで、アフリカから帰国した後、家にTVがない生活になったり。
「衝動買い」するくらいなら「衝動捨て」したり。
食も、グルテンフリーを試してみたり、化学調味料(ほぼ)フリーになったりしました。
が!
色々試す中、それでもやめなかったのが飲酒習慣。
世のお酒好きと同じく、「呑めねぇなら死んだほうがマシだ!」とばかり。笑
まぁ、お酒はやめられないし、やめたくもないですよねー。
↓サモアでこんなの作っちゃうくらい(ビールの空き瓶)。笑
断酒のきっかけ
それでもなぜ断酒を試みたのか?
...いや、単純に歯が痛くなったんですよ。
それで歯科医(日本人)から「痛むうちはお酒やめといたほうがいいよ」と言われ。
実際、冷たいものや熱いもの(特に液体)を口に含むと痛かったので。
そう、実害があったから試しにやめてみただけです。
ある日突然、自分で「よし断酒しよう」なんて思えません!
まぁ、いい機会だと思って、ちゃんと断酒してみたのは我ながら偉い。笑
断酒前の酒量
じゃ、やめてみる前はどれだけ呑んでたのか。
もちろん時期によって違いますが、ほぼ毎日呑んでました。
なので、1回あたりの量はなるべく控えようと...。
断酒の直前は、最低ビール大1本(サモアは750ml)。
なるべく2本目は開けないようにしてましたが...
ま、つい開けちゃいますよねー。笑
2本目を開けなくても、ワインとか、ラムをロックで、とか。
日本では最低缶ビール500ml×2本。
まぁ、たいていは3本目も行ってたか。汗
もしくは、ウィスキーとか自家製梅酒とかブランデーとか...。
ビールが好きなんです。
ごくごく呑めるし、飲み過ぎるには量が必要だから。笑
あ、もちろん味など、純粋に飲み物として好きなんですが。
飲み会だと量も種類も制限なし。
気にしちゃうと楽しくないので。
でも一応、ルールとしては「翌日は(飲み会が続かない限り)休肝日」です。
協力隊の国内訓練では平日呑めないので、土日はたんまり呑んでました。
時には昼・夜、ダブルヘッダー。
平日5日も休肝日だから、週末くらいは、と。
...完全にダメな酒飲みの典型ですね。汗
断酒で期待される効果
「断酒 効果」なんて検索すると、すごい夢物語みたいな内容が出てきますよね。
曰く、
1.脂肪肝解消
2.がん予防
3.睡眠改善
4.肌色・肌つや改善
5.気分や効率の向上
6.飲酒量減少(断酒後)
7.食事量減少
8.体重減少
9.お金が貯まる
とか。
で、「実際、私もそうでした!」的な体験談もたくさん出てきます。
「人生変わります!」...って、ホントかよー。悪い方向に、じゃないの?笑
まぁ何事も、自分で試せるなら、体験してみるのが一番です!
断酒してみた期間
と言っても、今回の歯痛はたいしたことがないと分かってしまったので。
全然呑まなかったのは、歯の痛みが強かった、9月初から3週間だけです。
その後は、送別会などのイベント時だけ呑んで、自宅では呑まない期間が5週間。
ま、9月後半~10月はイベントだらけだったので、均すと週2回弱、呑んでましたが。:p
断酒3週間、減酒5週間(日常的な飲酒なし)というトライアルでした。
実感した変化
前置きが長くなりましたが。
いよいよ、「何か変わった?」という話です。
期待される効果の項目ごとにいきましょう。
1.脂肪肝解消
2.がん予防
いや、いきなりですが、これは体感できる内容じゃありませんね。汗
ま、おそらく(と言うか、間違いなく)肉体的に健康になったとは思います...。
3.睡眠改善
パッと寝られて、バシッと起きられます。
って、呑んでる期間もそうだからなぁ...。
元々寝つきも寝起きもいいので、明確な変化は感じませんでした。
むしろ、明け方とかトイレに起きるのは、ビール飲まなくても変わらないのか、と。
4.肌色・肌つや改善
これもなぁ...。
オッサンの肌色・肌つやなんてどうでもよくないですか?笑
特に感じませんでした。
呑んでも呑まなくても、よく寝た日は調子いい気がするし。逆もまた真。
5.気分や効率の向上
うーん...。
そもそも楽観的&前向きで、嫌なことは忘れる性質なんで。
明確な変化はありません。
強いて言えば、一人呑みでごくたまーになる、イライラしやすい状態はなかった!
...当たり前か。汗
6.飲酒量減少(断酒後)
これはある!!!
今は自宅での飲酒を再開してますが。
とりあえずビール小瓶(330ml)1本でやめられてます。
ま、もう1本飲みたくならないわけではありません。笑
いつまで続くやら。
7.食事量減少
8.体重減少
そうかなー?これは全然。
「呑むと食べちゃう」って人は感じる効果かもしれませんが。
私はむしろ口寂しくなったり、甘いもの食べたりした気がします。
体重も...イベント続きだったこともあり、やや増な気が。orz
9.お金が貯まる
そりゃそうだ。当たり前。
サモアのビールは750mlがWST7弱(≒300円)。
週に10本として月1.2万円強なので、サモアの金銭感覚的にも結構な額です。
その他の効果
呑んだ翌日どうこうは皆無でしたが。
呑んだ後、寝るときまでが大きいかな、と。
ちょっとでも呑んじゃうと、ギターとかパンデイロとか練習になりませんが。
でもお腹空かせて帰ってくるし、夕食には晩酌が必要。笑
つまり、呑むと楽器の練習が疎かになります。
呑まないと、食事の後でも練習できるのが利点でした。
もちろん、楽器の練習だけではなく、細かい作業やちょっと大事な仕事とか。
そういうことができたり、面倒な家事も後回しにしなくなるのが良かったかな、と。
ただ、こんな研究↓もあるので、飲酒は悪いことばかりじゃありません!
日常的な飲酒、再び
正直、断酒した効果は、事前の期待には程遠かったなー、というのが実感です。
が、毎日呑まなくても、想像したより全然辛くなかった!のも事実。
もっと幸せ感がスポイルされると思ってましたが、そうでもなく。
意外と、呑まなくてもあまり変わらず、特に不満もなく生活できました。
が!
今はまた毎日呑んでます。
実は、歯の痛みが引いたら「自宅呑み再開はManutagi※で!」と決めてたんですが。
※サモアのビールの1つ。一番好き。
ちょうど歯の痛み(=断酒)と同時期に、巷間から姿を消したんです。
生産調整なのか、工場のトラブルなのか、とにかくどこに行っても売っていない!
そのため、自宅呑みを再開したくてもできない、というのが真相だったんです。笑
10月末にようやくManutagiが再販され、晴れて自宅呑みも解禁、と。
Manutagiは小瓶(330ml)しかないので、量の調整にもちょうどいい!
味は...ホップの青臭いような香りと苦味が強め。
サモアンビールの中では一番ドイツっぽいかな。(と勝手に思ってます)
↓先日帰国されたJICAスタッフに頂いた、プレモル永ちゃんジョッキ。量もぴったり。
結論
お酒は控えれば控えただけ、おそらく間違いなく、体の健康にはいいんでしょう。
ちょっと前までは、日にグラス一杯のワインくらいがむしろ健康、なんて話でしたが。
最近は、 こんな研究↓もありますから。
ただ、「健康のためなら死んでもいい」なんて生き方はごめんです。笑
やっぱり好きなことは、多少体に悪くても楽しみたいですよね。
もちろん適度に。
今回、断酒してみて、得られた効果は意外とありませんでした。
同時に、やめる辛さも全然ありませんでした。
多分、もっと大量に飲んでる人だと、効果も辛さも倍増するんでしょうが。
結果、分かったのは、「オレ、もっと呑んでいいんだ!」ということ。笑
...ではなく!
(いや、それも若干ありますが)
「実はちょっと呑みすぎてたのかも」です。
わずかな期間、断酒しただけで、酒量が減ったので。
呑もうと思えば全然呑めますし、もうちょっと呑みたいな、とは感じますが。
「ま、いっか、やめとくか」と、苦もなく思うになりました。
つまり、日常的な飲酒のせいで、満足するのに必要な量が増えてたんじゃないか?と。
【原因】
長期間の飲み過ぎ。依存症になるまでの期間は男性20年以上、女性10年以上
【予防】
依存症発症リスクが少ない「節度ある適度な飲酒」は、壮年男性で1日ビール500ml
一週間に1,2日は飲まないなどを推奨
らしいですが。
私、バッチリ当てはまっちゃってました。汗
呑み続けて依存症とかになる前に、断酒して酒量をリセットできればいいですね。
たまーに、ちょっとだけ、でいいから。笑
ともあれ。
丈夫な肝臓をくれた、我が一族のDNAに感謝!!! ←どんな締めだ、おい。笑